第8話:昨日の自分より、今日の自分を好きになれるか(前編)
社会は損得で成り立っていて、
人は動物的本能で我が身可愛さを優先してしまい、
悪意は感染して、
いつしか人の心は腐っていきます。
それは仕方ない一面もあるのですが、
要は腐っても、『腐り切らない』
腐っても、『もう一度自分を取り戻す』ことが大事だと
年を取ってわかりました。
そして、知ったのは、愛とエゴイズムの違いです。
エゴイズムの延長上には、愛情に似た感情があります。
多くの人が勘違いしていますが、それと愛は別物です。
愛は、自分も大切な人をも守り、
エゴイズムは最終的に自分しか守りません。
愛に必要なのは、
嫌いになり切ってない自分自身がいることです。
自分を好きになれる健全な自分愛と(他者愛へ発展)、
自分が嫌になる不健全な自分愛(エゴイズム、他者を犠牲)。
この健全な自分愛と、不健全なエゴイズムは、
似た姿をしながら、
実は180度違う、両極にあります。
愛に必要なのは、
嫌いになり切ってない自分自身がいることです。
ときにそれは、自分を否定してこそ
獲得できたりします。
かけがえのない絆も、
自己犠牲や献身によってのみ
獲得されたりします。
(後編へつづく)